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雪道で転びにくいのは20151227

雪道では歩くより走る方が転びにくい説。これは去年私が立てた説です。ただし普段走っていない人には難しいかも知れません。

まず、どういうときに転ぶでしょうか。冬道が滑ると思って注意しているときはまず転びません。滑るであろうことを予測していますから、滑っても体勢を立て直せます。転ぶのはほぼ100%、滑ることを忘れているとき、ここは滑らないと思っているとき。たとえば、何かに気を取られてよそ見をした時、地面が滑りそうもないように見えた時。特に、ビルの大理石の床のエントランスは、雪道から逃れた安堵から気を抜くのですが、靴に着いた雪が解けて床が濡れてひどく滑ります。

さて、数年前からトレランを始めた私は気付きました。雪道を走っても転ばないことを。理由を考えてみました。雪道を走るときは地面に集中します。トレランでも転びたくないので地面に集中する習慣がつきました。歩いているときは体に余裕がありますから、ながら歩行ができます、特に歩くことに集中しなくても勧めます。走るときは、余計なことを考える余裕がなく走ることに集中しているので転びにくいのでないでしょうか。

歩くときはかかと着地しますから、滑ると後ろに転ぶ可能性が高い。走るときかかと着地もありますが、私はつま先着地を心がけています。その方が足首、膝が痛くならないので。そしてつま先着地は前傾姿勢になりますので滑っても前に行くので体勢を立て直しやすい。

ということで、走るときのほうが転ぶ要素が減りますので転ばないという説立てました。まだ賛同者がいませんが。これを読んだ方、小走りでよいから試してみてください。

 

ハセツネ参戦記(長文記録)20151116

ハセツネ 距離(km) 2013 2014 2015
今熊神社 4.24 14:10 13:50 13:50
WC 14:05
入山峠 7.00 15:00 14:50 14:41
市道山 11.70 16:00 16:04 15:50 渋滞でチーズおかき,雷おこし
醍醐丸 15.29 17:00 16:47 16:32
ライト 16:35 日の入り16:48頃
補給 16:48 梅おにぎり
生藤山 19.34 17:56 17:44 17:30
ジャケット 17:40
浅間峠 22.66 18:44 18:32 18:21 WC,月餅、魚肉ソーセージ、
19:10 18:58 18:51 アミノバイタル粉末、ストック
日原峠 24.76 19:50 19:29 19:18
笛吹峠 27.96 21:00 20:18 20:13
西原峠 32.19 22:00 21:10 21:11
避難小屋 35.59 22:45 22:05 22:12 WC,エネルギーゼリー
22:31 22:30 パワーバー、スポーツ羊羹
三頭山 36.32 23:00 22:44 22:43
鞘口峠 38.02  0:00 23:20 23:18
月夜見山 42.09 0:50 0:22 0:14 水1L,、ポカリ0.5L
1:38 0:50 0:35 栗蒸し羊羹、WC
御前山 46.57 3:00 2:14 2:06 荷物トラブル、転んで何度か止まる
大ダワ 49.77 4:00 3:19 3:04 WC,アミノバイタルゼリー、ベスパ
3:39 3:15
大岳山 53.71 5:14 4:48 4:24
御岳山 58.00 6:02 5:49 5:20
WC 5:35 ユンケル粉末
日の出山 60.55 7:00 6:43 6:04 ライトしまう。日の出6:02頃
五日市会館 71.50 8:19 8:19 7:43

2015年10月31日、11月1日に第23回日本山岳耐久レースハセツネカップに出場しました。過去2回と比較し補給状況を記録しました。各ポイント間の走行時間はあまり変わりません。むしろおそくなったか。休憩の取り方が短く、要領よくなったかな。
スタートは目標タイム順に並ぶのだが、12時間以内のところへ。10時間は速すぎるし16時間以内のところはひどく渋滞するらしいので。それでも市道山まではところどころ渋滞するので、一口サイズのお菓子で補給。止まるたびに食べたので、7~8個のチーズおかきと雷おこしは完食してしまった。最初の坂で太鼓の応援が元気出るが、そこを過ぎたところで、前の走者のリュックの底でライトが光っているのを見つけた。ここからついていたら、暗くなってから電池切れになってしまうので、教えてあげた。そうならないため、充電池は接続の線を抜き、乾電池は1個外しておいたのだが。
市道山あたりから急に胸が苦しくなった。心拍数200位、まずい。何とか落ち着かせなければ。登りで止まりそうなスピードになり、どんどん抜かしていってもらう。なかなか落ち着かない。第一関門でリタイアか、それは嫌だけど治るまで休まなければ。何とか止まらずに30分も経っただろうか。下りは恐る恐る走ってなんとかもちこたえられるようだ。『先に行ってください』、と譲られてえっと思ったけれど、スピードを上げてみた。つまづきそうになり『おおっ!』と態勢を何とか立て直したが、そのショックで心拍が落ち着いた。
醍醐丸から浅間峠までは3度の休止。まずライト準備。腰につけていたライトの点灯を確認しようとしたが、点かない。ああ、電池をはずしておいたんだった。電池を探すがない。間違っておいてきてしまったんだ。仕方ないので予備のライトと取り換えた。次におにぎり補給。コンビニおにぎりのパッケージあけるのが面倒。そして風が出てきてやけに体が冷えるのでジャケットを着る。右足首、左股関節に早くも痛みが出る。痛みのでない走り方で何とか乗り切って行こう。
第一チェックポイント浅間峠、トイレの列に並んでいたら後ろの人に、「魚肉ソーセージですか!」と腰にぶら下げた袋の中身を指摘されたので「お腰につけたきびだんごもあるよ。」と返した。ブルーシートに座りそのソーセージと重たい特大月餅を食べた。食べるのに時間がかかり滞在時間が思いのほか長くなってしまった。ストックを準備していざ出発。後ろの人が「ストックあると違うね!」と感嘆の声を上げた。
しばらくは緩いアップダウンが続く。淡々と歩を進める。去年おととしに比べて人が少ない印象。西原峠を越えると急登がはじまる。登りはゆっくりになってしまうので譲れるところでは先に行ってもらうが、だんだんと譲られても困るような人も出てくるので十分ひきつけてから譲らないとこちらも時間のロス。なるべく止まらないで避難小屋を目指す。
1時間登って三頭山避難小屋到着。幸いトイレは並んでいない。小屋の中で補給することにした。外では寒くてゆっくり補給できないので、食べられるだけ食べる作戦に。とは言っても3品食べておなかいっぱい。レースコース上最高点に向かう。階段登ったらまもなく三頭山山頂。止まらず下る。急なくだりだが、御前山下りの練習と思って頑張ってみる。「このくだりヤダ」とか言っているそこのあなた、私は御前山の下りのほうがよっぽどいやよ。と心の中で呟いてみる。

鞘口峠からの登りはそれほどつらくはない。下った後ちょっとアップダウン、車道に出ると第2チェックポイントは近い。がんばって走って月夜見山へ。雲が多いが天頂近くに月が見える。ポカリスゥエット0.5Lと水1Lをもらう。シートに座ってもう定番,六花亭の栗むしようかん、食べやすくてボリュームがあり補給にぴったり。トイレに入るとテント内なのでそれだけで温かい。少し長居。
さて後半戦。ゆるゆると登る。今回小さめのザックにいろいろ取り付けて荷物をしょっているのでずれると走りにくい。それを直したり、思いがけないところで転んでヘッドランプが外れ、直したりと、余計な時間がかかってしまう。御前山の山頂を超えいよいよいやな下りだ。段差の大きい下りなのでリズムよく下りないと疲れてしまう。特に前の人が相性悪いと1時間とてもつらい時間になってしまう。幸い今日の前走者は、速すぎずリズムが良い。遅れないでついていくことにする。何とか気持ちを切らさず下りきることができた。
大ダワ、去年はここで安心しきって気が抜けた。そんな事のないようここでベスパ投入。ゼリーも飲んでクライミングもどきに向かう。しかしそこに行くまでに狭い尾根道、藪のようなところ、割と平坦な道が続く。そして岩場へ。一昨年は進む道がわからず、おろおろ、前の人についたり、周りの人に聞いたりしながら進んだ。昨年は思い出しながら進んだ。今年は自信を持って「こっちでいいのかな?」という人にも教えながら進むことができた。成長したものだ。下りも岩場が続き滑り易いところも多く、難しい。ちょうど選手マーシャル(審判、救護)の方がいて、ついて進んだ。下りきったところにおいしいと評判の水場がある。すいていたので味見してみたが、水量が少なくよくわからなかった。そして第3チェックポイントはスルー、トイレまで駆け降りる。きれいなトイレでゆっくり休みたくなる。ユンケル粉末を投入して出発しようとしたら、同じクラブのIさんがやってきた。そういえば大ダワに向かう下りで抜かしてきたんだ。その時は集中していて、あまりしゃべらないで来てしまった。「日の出山で日の出は間に合わないかな?」などと会話して先を急いだ。
日の出山の手前ではスタッフが、山頂が近いことを教えてくれる。ここに限らず要所要所でもうすぐどこどこと大きな声で伝えてくれるのは、まだかまだかと走っている身には本当にうれしい。そして日の出が木々の間から見えた。山頂でその瞬間は間に合わなかったが、まだ間に合う、元気が出る。山頂で朝日の写真を写した。自撮りしようとしたが失敗、見かねた他の選手がシャッターを押してくれた。すばらしいショットが取れた。
さてここからは走ると決めてきたのだった。ライトをしまい、ストックはところどころ使い、走るところでは片手に持つことにしよう。最後まで楽しく行こう。ジョグスピードで充分。去年よりは速くゴールできるはず。何人か抜かしてきたが、大ダワへの下りで後ろをつかせてもらった人に追いついた。声をかけて、つかせてもらったお礼を言った。後姿が落ち着いた雰囲気だったのでもっと年配かと思ったら、意外にも20代。ハセツネはゼッケンが歳の順なのでわかってしまう。そうしたら、水がなくなってしまったのでゆっくり行きます、とのこと。水を分けたら失格だしね、しょうがないので先へ進んだ。65キロ地点をすぎて、左の股関節の痛みが気になりだした。ずっと痛みの出ない動かし方で走ってきたが、スピードを上げたことで痛くなってきたのか。ちょっと歩いていたら、Iさんが猛スピードで駆け抜けていった。じゃあ付いて行こうと思ったが間に合わず、あっという間に見えなくなってしまった。それでもゴールまで走り続けた。すでにゴールした息子から電話が来たが、頑張ってラストスパートしている最中だったので出なかった。ゴールしてからもうゴールしたよと電話したら、写真撮ってあげたのに、と言われた。そうだった、あわてず記念撮影してもらったほうがよかったな。
次回へつなげる反省点    行動食は食べやすい物だけにする。パッケージの開けにくいもの、移動中に崩れやすい物は避ける。きび団子は小さいのにする。止まって食べるのはトイレに行くときだけだから、数も厳選する。その代りジェルを余分に持つ。水は1Lとスポーツドリンクなど、カロリーのある物1Lにする。ライトは2個でよい。1つは最初から腰に巻いておく。ハンドライトは使わなかった。電池は出発前に確認する。上着は脱ぎ着しやすいリュックの上から着られるのがいいかな。要検討。

第23回日本山岳耐久レースハセツネカップ20151109

またしばらく更新が滞っていました。今回はハセツネカップに出場しました。9月のUTMFの半分の距離ですが、夜通し山を走るのは同じ、そしてエイドがなく、水、食料をしょって走らなければならないので荷物が重いつらさがあります。

3年連続出場していますが、走る速さは一向に速くなりません。ただ、要領がわかってきて最初の渋滞が短かったり、休憩を短くできたため、ゴールタイムは30分以上更新しました。この大会は制限時間が緩いので、あきらめずに止まらずに歩き続ければゴールできるのです。71.5kmを24時間以内でゴールすればよいので時速3kmです。もともと走るレースというより、登山のトレーニングとして重装備で長時間行動のトレーニングとして始まった歴史があります。

東京の奥多摩の山々を縦走しますので、東京の人は参加しやすいですし大変人気のレースです。大人の遠足です。そしてUTMFが国際的なレースなのに対して日本的なレースだと思います。もう、老若男女出場しています。15回完走すれば優先エントリーできますし20回完走すれば永久招待選手です。

今年は開催が例年より遅くなり、寒さに悩まされることになりました。動いていればいいのですが止まって休むと汗が冷えて寒くなるので、いきおい休憩が短くなりその分早く進めたかも。上着を着て走ると暑くて汗をかきいやなのですが、走っていても風が吹いて寒さを感じた時に早めに上着を着ました。水分を取る量は少なくて済みました。

食べ物はカロリーの高いお菓子やおにぎり、携帯用補給食、ゼリー飲料などを用意しましたが、結構余ったので、もう一工夫、食べやすい物だけを厳選すべきでした。パサパサ食べにくかったり、パッケージが開けにくかったりするものは避けた方が良かったと思います。まだまだ工夫の余地があります。長距離トレランは走力だけで決まらないのが面白いところです。

UTMFウルトラトレイルマウントフジ20151010

しばらく更新をさぼっていました。その理由は、これ。UTMFに参戦してきたからです。

富士山の周りをぐるっと170km走るこのレース、思いのほかダメージが大きくて、10日間ほど壊れた状態でした。まだつま先に痛みが残りますが、ほぼ元通り、いや、強くバージョンアップしているかもしれません。

今までの最長距離は119kmですから、その辺までは体は大丈夫だと思っていました。その先で、体に思わぬ変化が現れました。腰に違和感、力が入らない感じ、無理に頑張ろうとすると、体が前に傾いてしまうのです。その昔、オリンピック女子マラソンのアンデルセン選手が、ゴール前フラフラになり、前に体が傾いた状態でゴールしたシーンが見られましたが,ちょうどあんな感じで体が右前に傾いてしまうのです。

そのため、そこから先は走れなくて、でも意識はしっかり、足も痛くないし、心肺にも不安はなかったので、歩いて進みました。155km位まで行きましたが、時間切れ収容となりました。

で、次の日あたりから、激しい腰痛が。4日後くらいが痛みのピークでした。筋肉痛です。つまり、もともと腹筋より背筋が弱く先に筋肉を使い果たしてしまって、普通なら腹筋と背筋がバランスを取って体を直立させているのに、頑張ろうとしたとき腹筋の力が勝って前に傾いてしまったんだろうと思います。筋肉にはそれぞれ拮抗筋があるということを身をもって体験しました。

そして回復期、食べても食べても体重が元に戻りません。かなりのダメージを修復するため栄養が使われているようです。10日経ってやっと体重が増えそうなので、せっかくですから食べるのを控えめにしておきましょう。でも実は今が理想体重。今までダイエットしてもトレーニングしても、なかなかここまで落とすことはできませんでしたが、しばらくはこの体重をキープしたい。せっかく厳しいレースに挑んだのですから。ゴールの感動は得られなかったけれど、体重減はしっかりつかんでおきましょう。

完走率が41%とたいへん低い厳しいレースでしたので、完走できなくても出走者1363人中579位と半分より上位だったのです。

UTMB-TDSに出場するには⑤観光20150809

せっかくシャモニーに来ましたから少し見物を。時差ボケもなく、レース2日前の朝さんぽをしてみます。フランスですから洋菓子、パンのお店、ワインの店など並んでいます。カフェもところどころ。大好きなパンを買ってみました。もう食事はこれだけでもいいみたい。素泊まりなので、パンと持ってきたインスタント食品、スーパーで飲み物と果物など買えば十分です。レースのゴール地点にはゲートが立っていました。観光案内所もあります。最後のカーブの手前の広場にオープンカフェがあり、いい雰囲気なのでランチをいただくことにしました。写真入りのメニューで頼みやすいし味も良いですが、何しろ高い。1ユーロ140円で二人でランチして5000円越えです。 冬はスキー、夏は登山などスポーツ目的で滞在する人が多いですから、スポーツショップ、アウトドアショップが充実しています。メーカーの直営店はそれなりのお値段ですが、ディスカウントショップのような店もあります。大会出場者へのディスカウントもあり、お買い物を楽しみました。

月曜の夕方はUTMBのレースカテゴリーの中で最長のPTLがスタートしますのでお見送りしました。日本人もいます。長丁場ですからゆったりしたスタートです。いよいよ36時間後には自分たちも出発です。盛り上がります。

レースの前日は激しい雨。ホテルの横を流れる川は増水しています。明日の天気はどうなるでしょうか。前日の受付に向かいます。川沿いに受付会場となる体育館があります。1時間前には並ぼうと行きましたが、すでに300人くらいならんでいます。朝のシャトルバスの時間が早すぎるといやなので、早めの行動です。案内表示はフランス語、英語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語で書かれています。ちなみにTDSの出場者の国籍はフランスが1番多いですが、2位はスペイン、3位イタリア、4位イギリス、5位ベルギー、6位日本です。UTMBは日本がベルギーを抜いて5位、150人以上が参加しています。列に並んでいると、ボランティアをやっているという日本人に声をかけられました。「シャモニー在住の3人の日本人女性が、案内ブースにいますのでわからないことがあったら聞いてください」と言ってくださり心強く思いました。受け付けは、まず自分のナンバーと身分証明書を見せて、装備チェックの用紙をもらいます。ナンバーは列の途中で掲示されていたので、そこで覚えておかなければいけないのですが、気づかず、自分の順番が来てから確認しに戻るという失態を。あほなアジア人だと思われたに違いありません。持って走らないと失格になる装備が15個ほどありますが、そのうちランダムで5個チェックされました。OKが出ると配布物をもらいリュックにタグ、腕にリボンをつけられ、スタート地点までのバス予約券をもらいます。

前日の夜は早く休みますが、寝る前におにぎり作りをします。日本からパックのごはんと海苔,乾燥梅を持参し、当日朝バスの中で食べるためのおにぎりを作ります。和食の店があり、夕方スタートのUTMB選手向けにおにぎりを作ってくれるようですが、TDSは早朝で、ホテルは5時前に出発なので、自分で準備です。 レース当日の様子は、所属のトレランクラブのブログにアップしていますのでご覧ください。

http://blog.livedoor.jp/htrc/archives/2014-09-12.html

 

UTMB-TDSに出場するには④旅行20150803

今年のUTMBまで1カ月を切りました。ということは私が出てから1年になろうとしているんですね。そこで行きの旅行について書いてみます。

①でも書きましたが、レースの2日前には到着したいところ。時差や体調を整えるのにそのくらい余裕がほしい。水曜早朝がレーススタートなので日曜の深夜着にしました。土曜昼、職場から千歳空港へ。国際線乗り場から、大韓航空で仁川へ。荷物を預けるとき何も言わなければ最終目的地のジュネーブまで行ってしまうのですが、仁川で1泊ですから荷物もいったん受け取れるように手配します。宿泊は航空会社が手配してくれるので、着いたらどこにいったらよいか確認。今回大韓航空の都合で1泊することになったのに、宿泊の案内が英語のメールだけで、何とも不親切。日本発の日本人向けに日本語で書いてくれてもよさそうなのにね。千歳空港のカウンターで日本語でしっかり確認しました。仁川に降り立ってカウンターで案内してもらい、迎えのバスが来るまで待ちましたが、担当の方はフレンドリーで安心できました。ホテルについてさーどうしようかと思いましたが、思いがけずビュフェ2食付ということだったので、どこも行かず部屋でのんびり体力温存作戦です。離島なので街に出るには電車に乗らなければなりません。部屋から駅が見えましたが、空港そばの、航空会社スタッフが泊まるホテルでした。食事もおいしくほっとしました。ここで驚きの子育て事情。現地の人のようですが、食事中子供にタブレットでアニメか何かを見せている。まあ、昔私も家ではテレビを見ながら子供と食事しましたけれど、今や外食でもそうなんですか。びっくりです。

2日目、空港でどこへ行ったらよいか、よくわかりません。チェックインは済んでいるが荷物を預けなおさなくてはならない。目星をつけたら聞きまくる。チケットを見せて、どこに行ったらいいですかと聞く。全6回飛行機に乗りましたが、聞かなくてもよいのは最初の千歳だけ。あとはうろうろしながら進むべき道を探していました。搭乗口まで気が抜けません。ある意味レースより難しい。次はアムステルダムです。飛行機の中は、なんか食べていればそのうちつきますが、スキポール空港は広くてどこに行ったらよいかよくわからない。時間は余裕あるので乗り継ぎのKLMカウンターを探してまた聞きます。ホームページには乗り継ぎ簡単と書いてあるのに全然簡単じゃありません。やっと搭乗券をゲットして搭乗口にたどり着きました。

さて次の飛行機を降りて荷物を引き取ると、ジュネーブからシャモニーへの乗り合いタクシーのドライバーから電話がかかってきました。今出口を出たところだと伝えましたが、相手の言っていることが聞き取れない。思わず英語でしゃべってくれと言ったら切られてしまいました。で、メールが来て待ち合わせ場所は出たら右へというのでその方向へ進むとさびしい感じで、戻ってちょっと左に行くとカウンターを見つけました。ほかの乗客は待ちくたびれた様子で私たちがつくとすぐ出発です。ワゴン車に揺られて小一時間、何件かホテルを巡ります。ちょうど日付もまわり、入り口のかぎがかかっているホテルもあったりで、スリリング。私たちの泊まるホテルは大きくて24時間対応、深夜着を伝えてあったので無事入室できました。

UTMB-TDSに出場するには③トレーニング20150630

①、②と書いてきたことは、お金はかかりますが、お金さえあれば、親切で知識のある知り合い、先生、旅行代理店のツアーコンダクターなどいれば極端な話、自分でやらなくても準備できます。しかし体の準備は、自分がやらなければできません。

訓練しなくてはならないのは、7000m登って降りられる筋力、そこそこの走力、33時間動き続ける体力、疲れても食べ続けられる胃腸、高い心拍数に耐えられる心肺機能、ルートを見失わず、路面変化に素早く対応できる集中力。

筋力トレーニング。いわゆる筋トレは好きでないし時間がもったいないので、山を登って足を鍛えました。家から一番近い山、藻岩山をなるべく駆け上がり、なるべく駆け下ります。はじめは筋肉痛ですが、回を重ねるうち1往復は楽にできるようになります。時間があれば2往復するようにしました。下りでは集中を切らさないよう意識して集中力を鍛えます。視力は鍛えるの難しいですが、必要な能力です。下りのスピードの中、路面を目で見て着地位置を決めなければなりません。

走力トレーニング。ロードを走るのは好きではないので、ジムのトレッドミルでスピードを上げて走ります。安定したフォームではしれるよう、腹筋背筋を意識して練習します。心拍数もかなり上がるので、ついでに心拍トレーニングも兼ねています。ジムではしったあとはプールで泳ぎ、上半身筋トレと足のクールダウンを同時に行います。ジャグジーでストレッチして筋肉のケアをしておきます。

体力トレーニング。営業時間後の徹夜での引っ越しとか、座っていなくてもいい時は立ったり中腰でいたり、家事通勤仕事トレーニングと切れ目なく体を使ってみたりと、日常生活で休まなくても動ける体を作っていきました。エレベーターを使わないのは当然として、荷物運びも率先して行います。

胃腸はどうしましょう。暴飲暴食は避ける。果物,ヨーグルトを毎日食べる。ストレスをためない。心を広く持つ。胃腸は精神状態に左右されやすい臓器ですから。

練習量は一般的な選手よりかなり少ない方だと思います。タイムではなく、時間内完走を目指しますので、ぎりぎりレースに耐えられる体でOK.かなりの長時間長距離を続けて走る練習をする方もいますが、それは体のトレーニングというより、自信をつけるメンタルトレーニングの意味合いが強いように思います。走りすぎはかえって体にダメージを残すかもしれません。

レース1~2週まえから風邪をひかない、お腹を壊さない、けがをしないなどの体調管理に細心の注意を払います。レース前に長旅が控えていますから、万全の体調で出発しないと当日どうも体がすっきりしない、などということになりかねません。それほど実力の無い者がそれでもウルトラレースを完走してやろうと臨むのですからいろいろ考えて準備しなくてはね。逆に言うと、ウルトラなトレランレースは、走力だけでないさまざまな要素が求められますから、総合力を持てば戦えるということになります。

UTMB-TDSに出場するには②必携品20150624

UTMB-TDS(TDSだけだとどこかのテーマパークと紛らわしいですので、あえてこう書きます)に出場するべく、エントリーし、足も確保しました。準備はさらに続きます。大自然が相手のスポーツなので、油断すると命の危険にもさらされかねません。そこで、必携品が決められています。標高2000mを超えるところも通りますので保温のための衣類や道具、食料と水、テーピング用テープ、携帯電話、ライト、マイカップ、ホイッスルなど。長距離レースは1度出ていますので、新たにそろえたのは、防水の手袋と保温の帽子です。リュックは重いものを入れて走る練習をしていると消耗が激しく、本番中に壊れたらいやなので新調しました。以前使っていたのはサイドポケットがなかったので、レース中に食べ物など出しやすいサイドポケット付きの大きめのものにしました。そのほか、必携品ではありませんがレース中使いたいものとして、長時間電池が持つGPS時計と防水耐衝撃デジカメを買いました。食料は途中7か所のエイドでもらえますが、エイド間が5~6時間かかるところもあり、いつ走れなくなるかもわかりませんから、高カロリーのお菓子やジェルを持ちます。また、中間あたりのエイドに荷物を置いておけるのでその中にご褒美的おやつを入れておきます。

健康診断書の提出も義務付けられています、既定の書式をダウンロードして、医師のサインと医師免許の番号を記入してもらわなくてはなりません。それを大会ホームペジから事務局に送ります。

3か国(フランス、イタリア、スイス)で使える携帯電話が義務づけられていますので、Docomoで使えることを確認しておきます。ついでにネットの使い方も。

物の準備だけでなく、知識の準備も十分しておきます。現場を試走することはできませんから、ほかのものを利用してコースの研究をします。地図はダウンロードできますし、インターネットでいろいろ情報を集めます。過去の完走者のタイムはとても参考になります。

さてさて、一番肝心な体の準備は、、、

 

UTMB-TDSに出場するには①エントリー20150621

最近人気が出ているスポーツ、トレイルランニング、山道を走ります。その世界最高峰レース、UTMB(ウルトラトレイルドゥモンブラン)に、去年参加してきました。UTMBには距離の長い方から、PTL300km,UTMB168km,TDS119km,CCC101km,OCC53kmの5つのレースがあります。モンブランの周りを1周するUTMBと、半周のCCCは、かなりの日本人が出ていますが、私が出場したのはTDS、技術的には難しいレースといわれていますが、ラン歴3年半、トレラン歴2年4か月ほどで出場、完走することができました。どのようにして完走できたかを何回かに分けて書いていきたいと思います。

まずは大会に出るにはエントリーしなければなりません。今はほとんどの大会はインターネットでエントリーします。公式ホームページで選手登録をして,エントリー期間になったら申し込みをします。フランス語、英語、イタリア語、ドイツ語、スペイン語に対応していますので予めルールとエントリー方法をよく読んでエントリーに備えます。定員を超えると抽選になりますので、グループで出たい場合は全員が当選か落選になる、グループエントリーをします。家族で一人がUTMB,二人がCCC、一人がOCCにグループエントリーしました。8月の開催でエントリーは1月です。抽選発表の2日前に大会事務局からメールが届き、落選の場合TDSに申し込みを移すことができるという案内がありました。果たして発表当日落選メールが届き、二人はすぐTDSへ鞍替え、OCCに申し込んでいた者は、実績ポイントが足りず、TDSに申し込むことができません。私はそんな厳しいレース出ても大丈夫かと6時間悩んだ末TDSに申し込みました。その直後鞍替えも閉め切られてしまいましたので、ぎりぎりセーフでした。

エントリーしてしまったので次はホテルと航空券をとります。日本からのパッケージツアーもあることにはありますが、ここはやっぱり自力で目的地まで行きましょう。日本語で世界中のホテルを予約できるサイトがありますから、ぱっと見てシャモニの会場に近そうでお手頃価格のところを抑えました。レースが水曜から木曜ですから、日曜チェックイン土曜アウト6泊7日、トリプルルームを取りました。飛行機は千歳からジュネーブまで。フィンエアか大韓航空が安く、時間がよいのがフィンエアの方で、油断したらもう取れなかったので、大韓航空にしました。KLM共同運航で、目的地につくのが日曜深夜になってしまいます。最後にジュネーブからシャモニのホテルまでの乗り合いタクシーを大会ホームページから予約して、これで、大会に出ることができます。

早々と足も確保して安心していたのに、3か月後に、航空券を取った旅行代理店から電話があり、日曜発の千歳から仁川行が運休になり、土曜発で仁川で1泊しなければならないと。何とか日曜発で行ける方法を探しましたが、結局見つからず、思いがけず長い旅行になることとなりました。

海外レースは、スタートラインに立つまでの手段も含めてゴールに向かって進んでいく感じですね。長距離レースは一つ一つの目標をクリアしていくことでゴールにたどり着くことができますよ。

ブログ始めました 20150519

いろいろと思いついたことを書いていく予定です。

最初の話題は、先日参加した、ノーザンホースパークマラソンについて。

2011年の第1回大会から5年連続出場しています。走り始めたきっかけの大会であり、この大会について書くとちょっとした作文が書けるくらいいろいろドラマがありましたが、今年は出走が危ぶまれる事態に。前日まで、『今回は棄権かな』と思っていました。

2週間前のゴールデンウィークに、山を走っていてこけてしまい、くるぶしを強打、ひねったわけではなかったので、すぐ直るかなと思っていたのに、3日たっても4日たっても腫れが引かず、整形を受診しました。幸い骨折はしておらず、でも全治3週間の診断。恐る恐る『1週間後にランニング大会があるんですけれど,』というと『痛くて走れない』とのお言葉。『いたくなかったら走ってもいいですか』と食い下がると、先生に苦笑いされました。

ということで、もちろん走る練習はできず、歩くのも立っているのも嫌で、自転車に乗っていました。トレーニングはスイムのみ。大会5日前くらいから、やっと回復の兆しが見えてきました。

大会当日朝、まだ腫れている足首をへたくそなテーピングで固定し、とりあえずスタートラインに立とう、かかと着地をすると痛いけれど、つま先着地なら痛くないので、無理せず頑張らず行けるところまで行ってみようとスタートしました。

練習のスピードより遅いので苦しくもならず、淡々と一定の速度で進めます。例年全力で走っていたので余裕ありませんでしたが、今回は余裕なので、カメラを持って走らなかったのが悔やまれます。競走馬の練習用の坂を走ったりする面白いコースです。

なんだかんだで昨年より4分遅れでゴールできました。しかもゴールで紙のメダルを持ったお姉さんにつかまりました。シニア女子4位入賞!賞品ももらえます。転んでもただでは起きないとはまさにこのこと。途中でやめなければいいことありますね。

ゴール後に理学療法のコーナーでテーピングしてもらいに行くと、腫れている足首を見て、あきれられてしまいました。よい子はマネしないでね。腫れている時は安静が第一です。決して7Kmも走ってはいけません。