「トレラン」カテゴリーアーカイブ

UTMF2015参戦記その⑦すばしり~山中湖きらら~二十曲峠20160915

A7 out を後ろから2人目くらいで出発したが山への登り口を通り過ぎてしまって引き返したら、ちょうどスィーパーさんたちと一緒になった。STYの関門が延長されて同時刻になっていたので、スィーパーはUTMF担当とSTY担当のチームがいた。2人組で活動し、最後尾のランナーの少し後ろをついてくる、安全確保のためのスタッフである。悪天候のためコースが変更になり、山の縦走はなくなり、一つ目のピークから山中湖畔に降りていくコースとなった。2晩目の山の中では噂の幻覚が見え始める。葉の模様が文字に見えてきて誰かがメッセージを残したのかと思い立ち止まって読みたくなる。斜め後ろにスタッフジャンパーを着ている人が立っているような気がする。

登りはほぼスィーパーさんと一緒に進み、下りで数人追い越して湖畔の舗装路を一人さみしく進んだ。別荘地をくねくね曲がりながら下り、前後には誰も見えない。前にとぼとぼ歩いている人を見つけた。挨拶して追い抜いた。やっとエイドが見えてきたがまだ遠い。グランドのようなところをぐるっと回って23:06 A8山中湖着、

エイドの入り口で装備チェックを受ける。雨具、携帯電話、地図を持っているか。広くてきれいな建物で関門締め切りまで長いので、腰のマッサージをお願いした。もう片付けに入っていたスタッフが、それでもやってくれた。おもてなし食はとっくに品切れていていつものオレンジとバナナをいただく。ここでは出発するとき六花先生のメディカルチェックがある。寒くてストーブにあたっていたらラスト2のランナーがチェックを受けて出発した。私はlast oneだ。関門閉鎖まで30分近くある。もう少しあたたまりたかったが、全スタッフの「早く行け」オーラを感じ?(ウソです)あまりぎりぎりだと、次に間に合わなくなりそうなので意を決し出発する。メディカルチェックは屈伸3回。難なくできた。必ずゴールしろとカツを入れられ27日0:14 A8 出発。

スィーパーさんと一緒に出たが、やっぱり寒いので、すぐ立ち止まってオーバーパンツをはいた。後ろから聞こえる声からすると、少し若い女性と少し年配の男性のペア・ずっと最後尾をキープしいろいろ話した。ザックにUTMB(ウルトラトレイルドゥモンブラン)のごみ袋を付けていたら「出たんですか」と聞かれたので、「TDSを完走しちゃったもんだから次は100マイルかなって今回出てみた」とか、休憩してジェルを食べたら、「僕、ジェルだめなんですよね」というので、「私も苦手だったけど、100マイルには必要かと思って練習しました」とか。A9に間に合った時は感動してくれました。

2:36 A9 二十曲峠着。最後尾だからほかの選手らしき人はほとんどいない。そこにいるのはリタイアする人か。スタッフはやたらといる感じ。最後までみんな残って世話してくれるんだ。オレンジとバナナはここでも豊富にあったのでいただくが、思えば大量リタイアが出たから最後まで食べ物があるのか。リタイア者が少なかったら、この時間食べ物なかったりするのかな。恐ろしいわ。制限間際にトイレに行ってから出発しようと思い場所を聞いたら50m位離れているところ。焦って走って行ったらスタッフが付き添ってくれて、「大丈夫ですか」と声をかけてくれた。とりあえず制限時間には間に合ったが、本当に行ってもいいのか。誰も止めない。もうどう考えてもA10には間に合いそうもないけれど、せっかくだから行けるところまで行きたい。間にあわなくても自力で山を下れる自信はあるので行くことにした。精神も心肺も足も大丈夫。

 

UTMF2015参戦記その⑥富士山資料館~太郎坊~すばしり20160914

A5を出るとどんどんSTYの選手に抜かされていく。A6の関門はSTYの方が早いからこの区間で全員に抜かれるはずだ。山道に入って後ろにつながったと思ったらスペースを見つけてずれて,先に行ってもらう。STYの選手は、こんな最後尾のへろへろUTMF選手をもリスペクトしてくれる。頑張ってくださいとか、多くの人が声をかけてくれた。中に名前を呼んでくれた人がいた。確認する余裕もなかったが、同じクラブのMさんくらいしか思い当たらない。お返事できなくてごめんなさい。

何度も道を譲りSTYの後方になると譲られても困る人も出てきたようなので少し自分のペースで進んだ。富士山の周りを一周するこのレース、ほとんどはふもとかさらにその周囲の山を進むのだが、A6だけ富士山本体にある。高度があがり森を抜けてじゃりじゃりの山肌に出る。開けているのでずっと向こうにエイドらしきものが見える。だんだん日が傾く。細かい石で走れない。歩いて進む。声援が聞こえてきた。ずいぶん登ってきたようだ。標高1415m富士山5合目 17:00 A6太郎坊着

余裕がない。ここから下りなので、あまり休まず行こう。後ろの方なので、食べ物も少なくなっている。後で知ったが、STYは関門延長になっていて、まだ少し後ろの方にいたようだ。17:18 A6発。

じゃりじゃり下りがしばらく続く。頑張ってスピードを出す。30分も下ると、平たんな直線路に出た。すっかり日も暮れ霧がかかって前が見えない。ひたすら直進。どこまで続くのか。頑張らないと間に合わない。焦りが出てきた。疲れと焦りで体が硬くなったのか、腰に違和感が出てきた。直線路がやっとおをるとしばらく下り、舗装路に出る。エイドはもうすぐに違いない。腰に力が入らない。頑張って走ろうと思うがからだがまえに傾いてしまいうまく走れない。

19:07 A7 すばしり着。ドクターらしき人が体調は大丈夫かと聞いてきたので「腰が変です」と答えた。少しでも横になって休めるといいのだけれどそんな時間もない。トイレに行って補給したらもう関門時刻だ。ドクターストップがかかるのではないかと心配したが、「しっかりしてそうだし、120kmも走ってきてるんだから体に異常が起きてあたりまえだ。A8にマッサージがあるから受けてみたら」と言って送り出してくれた。19:28 A7発。

 

UTMF2015参戦記その⑤粟倉~富士山こどもの国~富士山資料館20160913

W2粟倉からは林道が続く。林道は嫌いじゃないがひたすら登り、だらだら登り。たまに歩いたほうが、違う筋肉を使うので良いよ、とアドバイスをいただくが、何しろ歩くと遅い。走るのも遅いがさらに遅い。

途中で水がなくなった。W2で給水するのを忘れていた。A3で給水したから大丈夫と思っていたが、考えてみたらA3は混みこみでリザーバーを満水にしてもらえなかったんだった。まずい。まあ、もともとそんなに水を飲む方ではないので何とかなるかな。はやくA4につきたいよ。

A4に近づいてくるとA4から出発する人とすれ違う。スタッフがやってくる選手のナンバーを確認して読み上げて、ドロップバッグ係に知らせてくれている。預けた荷物をすぐ渡せるように配慮してくれている。

10:14 A4富士山こどもの国着。荷物を受け取りゆっくり食べ、着替え、水を補給し、トイレに行って気づいたらかなり長い時間休んでしまった。自分ではゆっくりしているつもりはないのに、in outで1時間もたっている。Kさんに会った。怪我でリタイアしたそうだ。残念。11:22 A4発。

来た道を少し戻り森の中に入る。あまり考えずに前の人について行ったら、前方から引き返してくる人たちが。この道は間違いらしい。少し引き返すと確かに左に曲がるマークが付いていた。見落として直進してしまう人が多いようだ。集中力が途切れていた。ちゃんとマークに気を配らねば。コースロストしたことを不安に思うのか、その後近くを走っていた人が「ほんとにこの道でいいんでしょうか」と何度も聞いてくる。A5に向かっているのではなく、W2ni戻っているのではと心配しているようだ。私も絶対という自信があるわけでななかったが、見やすい所にマークが着いているので正しい道を進んでいると考えた。しばらく走って森を抜け別荘地を走ると草地が見えてきた。A5を出発した人の列ができている。A5は近いと思った。ところが進んでも進んでも草地に人の列が続く。30分ほど走った。

12:40 A5 富士山資料館着。やっと着いて食べ物飲み物を補給していたらSTYのトップ選手が飛び込んできた。STYはA4からスタートしてUTMFの約半分の距離を約半分の時間で行うレースだ。補給せずスルーして走り去る選手もいる中補給をとる選手には、私の立ち位置は邪魔だったかな。速さに見とれて自分の補給を忘れてしばし過ぎ去る人々を眺めていた。ここを出発すると後続の選手にどんどん追い抜かれてうっとうしいからここで速い人にはなるべく行ってもらおう。半分近いSTY選手が通過したところでおもむろに出発。13:05 A5発。

UTMF2015参戦記その④麓~富士宮~粟倉20160912

22:28 W1麓発。さてここからが本日のメインイベント、泥沼大地獄。800mほど登りの後緩い下りとゆるい登りを繰り返すがドロドロでささやぶで滑るので両側の笹につかまりながら下ることになる。みんなつながり進む。止まることも追い抜くことも許されない。地獄は何時間も続いた。やっと地獄を抜けあとは下りだけ。この時関門まで2時間を切っている。急がないと間に合わない。全力で下る。たくさんの人を追い抜いてきた。急がないと間に合わないよ、もうあきらめちゃうの?急いで走って山を下り平地に来た。あと1時間。エイドまではゆる下り8kmのはず。何とか間に合うだろうと信じていた。走った。周りの人に、「間に合いますよね?」と尋ねたら「うーん。関門延長になれば」え?そうなの?どうやらゆる下り8kmは私の勘違いで、ゆる登り10kmのようだ。とりあえず走れるだけ走ってみよう。すると後ろから「A3 1時間延長でーす」と女神様が知らせながら駆け抜けていった。よかった。間にあう。ところがもうすぐだと思うと油断して歩きが入ってしまう。それでは進まない。行けども行けどもエイドは気配もない。やたらとまがり角が多くてどこに向かっているのやら。立っているスタッフにあと何キロか聞いたら「3kmです」え、あと20分しかないよ、もう、鞭打って走った。スピードが出ない。やっと見えたときは関門の10分前。9月26日5:42 A3 富士宮着。

まず水に並び、食べ物をもらってトイレに並ぶ。列には、殺気立って「早くして、間に合わない!」と叫んでいる人もいたが、焦っても仕方がないし案外スタッフは上手にやって、列の進みは速い。エイドの入り口で焼きそばを渡されたのであとで食べようとリュックに入れたのになくしてしまった。水の列に並んでいたとき落としてしまったようだ。残念。

いつの間にか明るくなっている。そして関門3分前の声が。とりあえず出てから準備できることはやろうと思って関門を出たのが1分前。5:58:59 A3 富士宮発。思えばやっぱりあの大量に抜かした人々は間に合わなかったのね。関門の外でライトや上着をしまい、出発する。間にあわなかった人もいるようだ。outに間に合わずリタイヤとは不注意としか言えません。

ここからは送電線ルートと言われている。盛り土部分があり階段の上り下りが繰り返しある。小川を超える場面で、あのライダーで、UTMF運営に深くかかわる礼子さんに会えた。礼子さんは2015TDSを完走しているので、私は2014TDSを完走したことを伝え、少しお話させていただいた。その後も何度か声をかけていただいた。

比較的短い区間なのにダレていてなかなかつかない。しかもトイレに行きたいのを超我慢。やっとの思いで7:54 W2 粟倉着。amaちゃんに会った。とっても速い人なのにこんな後ろを走っているなんて。ウォーターエイドだが食べ物もあった。

 

UTMF2015参戦記その③精進湖~本栖湖~麓20160911

16:16 A1精進湖発。後ろの方ではあるがボリュームゾーンとのこと。まあまあ調子悪くはない。しばらく平坦道を進むが途中途中のスタッフが、「A2,1時間延長です!」と教えてくれる。最初の渋滞と泥で、後ろの方の人たちは思いのほか遅くなっているようだ。

あと1時間もすると日没だが、いつヘッドライトを準備しようか迷っていたら、山の登り口のスタッフが、「もうすぐ日没です。登る前に今ここでライトを準備してください。山の中で準備して、電池を落としたりしたら意味ありませーん!」と大声でアドバイスをくれる。助かりました。安心して進める。ギターの弾き語りで応援してくれる人がいた。山の中をひたすら進むが、暗い中をずっと下を向いて走っていたのであまり記憶がない。先のエイドで水分を取りすぎたのか、トイレに行きたい。山を下りA2までトイレのことで頭がいっぱい。18:58延長前の関門時刻前にA2本栖湖着。

トイレに駆け込む。エイドの中は混雑。人の間をすり抜け、おもてなし湯葉丼が切れていたのでオレンジとバナナをいただく。そのうち、「湯葉丼できました。これで終了です」即座に手を出した。ラッキー!おいしい。19:24A2本栖湖発。

A2からW1までは前日連絡があり雨のため山登りがなくなり遊歩道を進むコースに変更になった。距離は伸びるがスピードは上がる。森の中、緩い上りが多く走れそうだが歩いてしまう。平地の林道に出るが、そこからが長くなかなかエイドにつかない暗くさみしい道。この先も山を下りるたびエイドがなかなか現れなくてめげるのだが。

22:18 W1麓(ふもと)着。またまたトイレに駆け込む。そして水分補給。長居は無用なので出発する。

 

UTMF2015参戦記その②スタートからA1精進湖まで20160910

9月25日13:00スタート。開会式の広場から整列もせずゲートに向かって1400人が集まってくる。つぶされまいと緊張する。3kmロードなのでなるべく走ろう。きっと渋滞するだろうから。あまり追い越しできないが、遅い人は遠慮なく抜かして一生懸命走る。湖畔の遊歩道を通り昨日下見した道の駅に近づいた。そこで車道を横断して山にはいっていくのだが。登り口から渋滞のため、車道の手前で止められる。区切って少しずつ通過させられるようだ。10分くらい待たされるのかと思ったら、20分も待たされた。待たされた中では先頭グループだったので、後ろの人たちはどれだけ待たされるのだろう。1時間待たされた選手もいたらしい。スタート待ちで雨具を着ていたのでそのまま走り出したが3km走って暑くなったので上着を脱いだ。

やっと山に入れたがドロ。昨日午後からの雨で地面がドロドロだ。でも山を走れる喜びがわいてきた。下りはもっと大変。滑る。170kmの最初からもう泥だらけ。気を付けて走っていても派手に転んでしまった。心配してくれた人が「何か落とさなかった?」と確認してくれた。一度ころんじゃえばもう思い切りいく。泥道をバランスを取りながら駆け降りる。そうそう転ばないものだ。楽しんじゃったほうが楽しい。小雨霧雨がちだけれど寒くないし汗をかく程度にしか濡れない。下り終わると鳴沢氷穴。観光地で、きれいなトイレを使わせてもらうが、泥だらけの靴で汚してしまい、申し訳ない。

ここから約6.5kmロードが続く。そのあと森の中をくねくねと1.5km、エイドはまだかと待ち遠しくなる。この大会、エイドはA1から10、W1、W2の12か所ある。誘導係員が見えてA1エイド精進湖民宿村着19.1km15:59。広い体育館で水、スポーツドリンクをがぶ飲みしてしまう。すいとんをいただく。オレンジ、バナナもたくさんいただく。やっと着いたエイド、ほっとして長居してしまう。16:16出発。

UTMF2015参戦記その①現地入りからレーススタートまで20160909

2016年のUTMFがもうすぐですので、ここであらためて去年のレポートをしておきたいと思います。
2015年9月初めてUTMFに参戦して、ぼろぼろになりこのブログでもちょこっと報告しました。全レースの経過を文章で記録しておくのは、自分のためにも、今後挑戦しようという誰かのためにもなると思いますので遅くなりましたがここに満を持して連載開始を宣言いたします。

UTMFとはなんぞや?という方はこちらをご覧ください。http://www.ultratrailmtfuji.com/  最近人気急上昇の山を走るスポーツ、トレイルランニング(トレラン)の日本最高峰のレースと言われています。170km、2晩を超えて走り続けます。でもそんなに猛者でもなく走るのも早くないおばさんでもやる気と計画的なトレーニングと周到な準備があれば挑戦できてしまうのです。そしてレース本番は持てるあらゆる能力を総動員しあきらめない心が一番大事かな。

2015年9月25日26日27日に河口湖半スタートゴールで行われたウルトラトレイルマウントフジ、リタイア者大量発生の過酷なレースに粘りに粘った記録です。

シルバーウィークの最終日、川口湖に向けて出発しました。河口湖駅から徒歩圏内の民宿を取りました。一般観光客に混じり出走者らしき外国人もちらほら。多くの日本人出走者はレース前日の明日、河口湖入りするようです。近くの人なら当日朝来ることも可能。宿の近くを散歩していたら、レースのマーキングテープを見つけました。ああ、ここが最後の山の降り口か。少しさかのぼってみました。4日後ここに降りてこられるでしょうか。降りてきたい。そしてゴールに向けて走るんだ。気分は盛り上がってきましたよ。

レース前日、貸自転車のママチャリでコースを下見します。昨日見つけたマーキングの場所から、湖畔のコースをたどります。スタートゴール地点である八木崎公園まで来たら、今度はスタートから最初の山の登り口まで行ってみました。道の駅が目印で3km地点です。そして登ってみました。先に試走しに行った人も見ました。登り始めると明らかに選手じゃなさそうな外国人に会いました。その先に選手らしき人もいたのでサポーターかな。500mほど進んで、その先アップダウンを繰り返すようだったので引き返しました。スーパーや土産物屋で買い物をしていったん宿に戻り、午後はレースの受付に向かいます。

受け付けはすいていて、必携品のチェックもすぐ終わり配布物をもらって会場を眺めると抹茶と干菓子のおもてなしブースがありました。外国人向けではありますが、日本人もOKということでいただいてきました。同じクラブのメンバーにも会い、エールをかわします。ところが雨が降ってきました。自転車で宿に戻ろうと思いましたが本降りになってきたので、途中の喫茶店でおやつタイムを取り、配布物のチェックです。夕方宿に戻り準備をしてからお風呂とご飯を頂き、ネットをチェックしていると、雨のためコース変更との連絡が大会本部からありました。確認して早めにおやすみなさい。

レース当日朝、雨です。近くのコンビニに昼ごはんとおやつを買いに行きましたが。けっこう降っています。朝食をとり、バスの時間が近づいたので玄関で靴にチップを付けていたら、本日宿泊予定のSTY出走者が入ってきました。私を見ると「スタートまで送ってあげますよ」というのでありがたく乗せてもらいました。石川県から来たという男性2人組。雨降りで荷物があるので助かりました。会場では時間に余裕があったので傘をさして椅子に座りおにぎりやら何やら食べて時間をつぶします。所属クラブからはなんと17人も出走するので集合写真を撮りました。開会式が始まり鏑木さんの挨拶やらコース変更の連絡やらでいつの間にかスタート時間です。スタートゲートが今一つわかっていなかったので、スタート合図で一斉にゲートに押しかけて押しつぶされるかと思いました。

その②に続く

 

 

 

旭岳から裾合平一周20160712

13613502_1034478033303529_6785800076700012568_o7月7日お休みの日に北海道最高峰、旭岳に行ってきました。
旭岳登山と言えば、ロープウエイで5合目までのぼり、山頂まで1本道を登って降りてくる、そんなに難しくない山というイメージがあります。実際、山のことを全く知らなかった30年ほど前、8月のお天気の良い日に恥ずかしいほどの軽装で登ったことがあります。しかし今は少しは山のことを勉強しましたし、トレーニングも積んでいます。慎重に準備をして、もう少し長距離を歩いてみようと思いました。
幸いお天気は良さそう。コースタイムが7時間くらいで山頂から反対に降りてぐるっと一周するコース、7月は雪渓があったりお花畑があったり、秘湯もありで見どころ満載のようです。ブログなどで最新情報を調べ、出発前にふもとのビジターセンターで確認します。スタッフの方は、親切に相談に乗ってくださいました。初めての道なので、注意点を教えてもらい出発です。

装備は、水2L、行動食、防寒具、雨具、救急セット、ライト、保温アルミシート、携帯トイレ、ヘッドライト、携帯電話と予備電池、地図、コンパス、ストック。キャンプ用具以外は縦走する登山とほぼ一緒でしょう。万一のことも考えて、遭難して夜を過ごしても生き延びられる装備です。走れるところは走りたいので、13Lのザックに詰めて背負います。

ロープウエイを使わず温泉街から登り始めることもできますが、残雪の状況から、今回はロープウエイを利用して5合目から登山開始です。9:50最高のお天気のなか出発しました。姿見駅から姿見池までは、高山植物がたくさん咲いています。まずは記念撮影。散策路を過ぎ本格的な登山道に入ります。ほぼ石ばかりの斜度25%ののぼりが続きます。6合目、7合目、8合目、9合目と小休止を入れながら、11:50山頂へ。寒くなるかと防寒着は用意していましたが、暑いくらい。おにぎりを食べ、写真撮影をして30分の大休憩です。下山は反対方向へ。お花畑を通り急な下りは広い雪渓です。ザクザクした雪を滑るようにあっという間に高度を下げていきます。200m位下りきったところで、中国人らしき登山者とすれ違い、写真を頼まれました。台湾の人は登山好きと聞いていたので台湾人かも。雪を見てうれしそうでした。そこから先はずっと乾いた道です。少し登るとなだらかな丘のようなところに出ます。12:55左右に分かれる分岐点着。ベンチがあり、年配の女性と、若い白人男性が休んでいました。イングランドから来たという彼は、おなかがすいたと言いながら黒岳へ向かっていきました。左へ進むと間もなく間宮岳山頂ですが、なだらか過ぎて山頂という感じがしません。下りに入ると年配の男性とすれ違いました。これから行こうと思っているコースを逆回りしてきたようです。雪もありずっと登りになりますから、結構苦労した様子。13:15中岳分岐着。鋭角に曲がって秘湯中岳温泉をめざし、下ります。それにしてもこのあたりから、見たこともないような絶景が続きます。植物の緑、残雪の白、青い空、足元には可憐な花々。しばらく行くと深い峡谷が見えてきます。登山道はそちらに向かっているようです。道の両脇の色とりどりの高山植物を楽しみながら緩い下りを進むと峡谷への降り口が見えてきました。谷底には温泉が見えます。何人かいるようです。急な下りを慎重に降りると13:40硫黄のにおいのする温泉に着きました。湯船?と言っていいのか、浅い水たまりにお湯と水が流れ込んでいい湯加減です。スコップが置いてあり、つかりたければ、底にたまった泥を自分で掘らなければなりません。まあ足湯程度はできそうですので靴を脱いでつかりました。温泉を楽しんだ後は、沢道のようなところを超えて残雪の残る平地を進みます。融けているところは木道がありますが、雪との境目で足の置き場を間違えるとずぼっと埋まりますので、慎重に。温泉から30分ほどで裾合平分岐に着きました。撮影スポットがありましたので、旭岳を写しました。冒頭の写真がそれです。よく見ると山裾の残雪が何かの形に見えませんか。白鳥が右上方向に首をのばし羽ばたいています.あとで解説を調べたら1年に10日見られるかどうかの幻の白鳥だとのこと。そんなめずらしいものが捉えられて、何かいいことありそうな予感。分岐を左に進むと、あと3kmほどで、出発点の姿見駅です。雪が残る平地は、霧がかかると迷いやすいと言われましたが、今日は最後までいいお天気、雪の上に続く足跡をずっとたどっていけます。走りたくなっちゃいます。そしてお花畑。チングルマが咲いています。満開ではないようですが、それでも見ごたえ十分。花が増え、池が見えてくるともうそろそろゴール。15:10登山道の入り口に着きました。看板には、『ここから先は十分な装備が必要です』と書かれていて「こっちは行っちゃだめって言われたわね」などとしゃべっている観光客がたくさん。お花や野鳥撮影のための立派なカメラを携えた人たちでいっぱいでした。

山のことを勉強していてよかったとつくづく思えた山行でした。

おまけ。七夕でしたので、夜は天の川と織姫、ひこぼしの観察を楽しみました。流れ星もいくつも見られましたよ。

 

スパトレイル2016参戦 20160701

第3回スパトレイル2016に参戦しました。その名の通り、群馬県の2つの温泉を結んで走ります。レースの前後は温泉旅館に泊まりました。前日は四万(しま)温泉という、レースがなければ知ることもなかったであろう温泉を味わうことができました。お世話になったのは部屋に鍵もないような民宿スタイルの小さい宿。脱衣所には宿のおばあさんらしき裸の老女がドアを開け放して座っていました。さすがにドアは閉めさせてもらい、お風呂を使っていると、「あんたもとぶの?」と聞かれ「??」となってしまいましたが、どうやら走るのかと質問されているようでした。走ることを「とぶ」というなんて,速そうな感じで私の走りはちょっと違う気もしましたが、ここはしっかり「ハイ!」と答えました。

レースは5時スタート、72KM先の草津温泉に18時までにゴールしなければなりません。途中、野反(のぞり)湖を1周し、世立八滝(よだてはったき)を登ります。完走ペースは初めから速く、ずっと緊張しっぱなしでした。57KM付近の世立八滝入口の関門に締め切りの9分前にたどり着き、これでもかと続く登り階段を30分以上かかって登りきったところで、「次の関門まであと1km、閉鎖まで6分」といわれました。時速10kmで行けるのか、行くしかない、もうゴールだと思って全力を振り絞りました。関門が見えると、「あと40秒!!」「10,9,8,7,6,5,4,3,2,1,0!」ゼロの声と同時に関門を越えることができました。しかし。水や食料をもらい、トイレを使うはずだったエイドを素通りしなくてはならず、間に合ったのにあまりうれしくありませんでした。エイドを出たところにシャワーがあったのでその水をマイボトルに汲んでしのぎました。しばらく行くと私設エイドで高校生くらいの女の子たちがこんにゃくと豆腐をふるまってくれて、天使に見えました。しばらく下りで、登りに転じたところで、後ろにいた男性ランナーが脱落したようで、私が最終ランナーのようです。スイーパーさん(最終ランナーの後をついてくるスタッフ)が見えます。でももう登りはもちろん平地を走る力も残っていません。かろうじて下りは走っているような(歩くようなスピードで)。「あと1kmです、頑張ってください」と声をかけてくださいましたが、このスピードでは、あと10分じゃ無理のよう。結局64km関門に着いたのは締切11分過ぎでした。間に合わなくて残念ですが、トイレを使って食べ物ももらえてホッとしました。鍛えなおさなきゃ。反省点が見えてきました。

草津温泉はさすがに日本3大温泉?らしくお湯が熱く宿もお土産屋もたくさんありお客さんでにぎわっていました。無料の温泉もあり、朝風呂にチャレンジしてみました。地元のおばさんと触れ合えて良かったです。ランニングと旅をセットで味わいました。走るのそのものも旅のようです。

Go wild野生の体を取り戻せ20160301

『脳を鍛えるには運動しかない』の著者の最新作です。なるほどと思うことがたくさん書かれていました。

進化は幸福を好む。幸福かどうかは生物として快調かどうかによるところが大きい。

農耕が始まり定住するようになりブドウ糖の塊を手にするようになってから様々な文明病があらわれた。狩猟時代と人間の仕組みは変わっていないのに、食料やライフスタイルが変わったためである。

人間は多様性に対応できるから地球上で繁栄できたが、また、多様な食べ物を摂取しなければいけない。

からだを動かすことで血流が良くなると脳の働きが良くなる。そして、トレイルランはいろいろな刺激があり対処すべきことが次々現れるのだ。そしてドーパミンなどの報酬系の神経伝達物質が出て人間を生き延びさせようようと働く。

睡眠不足はストレス状態と同じでコルチゾルが分泌され食欲が増え血糖値が上がる

マインドフルネス(今この瞬間に意識を集中させること)が狩猟採集民の心には現れる。それは瞑想の心持と共通点がある。

バイオフィリア(生物や自然への愛情)があることで人間は生き延びてくることができたのだろう。事実、土を触っただけでもストレスが減少するという事例も報告されている。トレイルランというスポーツが現在急速に発展してきているのは狩猟採集をしていた人間の持つ欲求を満たすからではないか。

人間が繁栄するために、保育と食糧供給に協力が欠かせなかった。利己的も利他的もどちらも必要である。オキシトシンは仲間意識に働く。

迷走神経は進化の過程で迷走した。脅威を感じ戦闘態勢になったあと、武装解除、全身各部にリラックスを命じる働きをする。呼吸で迷走神経を調節できる。合唱やヨガ、管楽器も有効である。体内環境を一定に保つホメオスタシスでは不十分で、今アロスタシスというモデルが考えられている。体内環境を外部環境に合わせて調節していく機能のことで、あらかじめ起こりうることを予測して調節する。ストレスを受けることによって成長できるのだ.

食生活や運動を狩猟時代のそれに近づけることで文明によって引き起こされたさまざまな不調から逃れることができる。どうすればよいかは人それぞれであるが、低炭水化物食と変化にとんだ運動はきっかけになるだろう。

砂糖の入った飲料と穀物とトランス脂肪酸は摂るべきではないと書かれています。甘い飲み物は好きじゃないのでやめられるし、マーガリンやショートニングは加工品に入っているので加工品を避ければよいけれど、炭水化物をやめるのは厳しいですね。ごはんや麺は食べなくても暮らせるけれど、大好きなパンを食べるのをやめたらお菓子を食べてしまいそうだ、マリーアントワネットになりそうだ。どうしましょう。