乱視用コンタクトレンズを使っていた方が老眼になったら20171230

本年最後の診療を終えました。皆様お世話になりました。
さて、年末気になったのは、乱視の方が老眼になった時どうするかです。
遠近両用コンタクトレンズは遠くと近くの両方をコンタクトでピントが合わせにくくなったときに試す価値のあるレンズですが、ずっと乱視用コンタクトをお使いの方にとっては、逆に遠くも近くも見えにくいということになりがちです。
乱視用のコンタクトレンズを使っていた方が、手元が見づらくなってきたときの対処法
1.今使っているレンズの度数を下げる。遠くは少し見づらくなりますが、近くは断然見やすくなります。それで遠くが見づらく困るようなら
2.近視の度数は下げるが、乱視の度数は上げる。乱視の度数は、実際の目の屈折より少し弱めにしていることが多いので、その場合は乱視の度数を上げると遠くの見え方も、近くの見え方も改善することがある。それでもどちらか見づらければ
3.利き目に遠くが見やすいレンズを入れ、反対の目に近くが見やすいレンズを入れる。左右のバランスが気になるようならできませんが、両目で見ている限り、あまり気にならない方が多いです。あるいは
4.利き目に遠くが見やすいレンズを入れ、反対の目は遠近両用にする。乱視の弱い方ならこれでもいいかもしれません。それでも今より遠くが見づらいのはいやな方は
5.今までどおりのレンズの上から老眼鏡をかける。これが鮮明さでは一番勝ります。あるいは、1日使い捨てレンズをお使いの方なら
6.遠くがよく見える度数、近くの見やすい度数のコンタクトレンズの度数を何種類か用意して、その日の都合で使い分ける。
ざっと挙げてもこのくらいの方法があります。あとはお仕事や趣味などでどのくらいの見え方が必要なのかを考慮して決めていくことになります。
先日ご相談に見えた方は、1.の対処で満足されて相談して良かったと言ってくださいました。
年齢のせいとあきらめずに、ちょっと試してみませんか。

「乱視用コンタクトレンズを使っていた方が老眼になったら20171230」への8件のフィードバック

  1. 乱視と近視があってコンタクトレンズを使用してましたが5年くらい前から老眼があってコンタクトは無理だからと言われ眼鏡にしてますがマスクの使用など曇りが多いので困ってますまだいいコンタクトはない?

    1. ご質問ありがとうございます。現在私の知る限りで日本で購入できる遠近両用の乱視用レンズは1種類、昨年メニコンから発売されました。当方ではまだ取り扱いをしておりませんのでどの程度有効かはわかりません。遠近両用レンズの満足度は、使う方の希望される視力がどの程度かに左右されますので、試験装用を念入りにやってもらえる施設でお試ししてみてはいかがでしょうか。当方ではここに記載したような方法を試していただき、より良い見え方を探していきます。

    2. 乱視用のコンタクトを使っていましたが、老眼がすすみ見にくくなっています。
      今使っているコンタクトを変えたいのですが、老眼用のがあると聞いたのですが、どのコンタクトが良いのか、見え方が合わなければ意味がないので、現在使っているコンタクトのサイズから教えていただけませんか?
      右 BC/DIA 8.5/14.5 PWR -6.50 CY -1.25 AX10
      左 BC/DIA 8.5/14.5 PWR -6.50 CY -0.75
      AX 170
      です。
      このコンタクトから乱視用老眼コンタクトに変える数字とメーカーを教えていただきますでしょうか?

      1. ご質問ありがとうございます。今お使いのレンズデータだけでは最適なレンズのデータを知ることはできません。今の尾原様の近視、乱視の状態、コンタクトレンズのフィッティング、装用した時のみえ方を確認する必要があります。本文に書きました通り、遠近両用で乱視用のレンズは現在日本ではメニコンの2ウイークプレミオのみですが、AXの値が180と90の2種類なので、尾原様にそのまま適合するかわかりません。また、遠近両用コンタクトレンズのみえ方の満足度には個人差があり、数回のお試しの後決定することになる場合が多いです。メニコンのホームページからお近くの取り扱い施設を探せますので、受診されてはいかがでしょうか。

  2. コンタクトレンズは使った事も有りません乱視老眼近眼で右目に傷が有る為使うのが怖いんです。眼科では眼鏡進められて居ます。

    1. コメントありがとうございます。こちらの投稿は乱視用コンタクトレンズを使用していた方が老眼になったときの対策についての記事ですので、今まで眼鏡だった方は、眼鏡のほうがいいと思います。主治医の先生に相談して、使いやすい眼鏡を処方していただいてください。

  3. 40後半です。
    中学生の頃より緩やかに近視が進み、数年前から老眼が進んできました。
    眼鏡とソフトコンタクトの使い分けですが、乱視もあると以前より医師から指摘されてきました。
    普段は眼鏡で不自由していませんが、山登りでの地図やダイビング・スノーボードでゴーグル越しにカメラの設定画面を見るのに苦労することが増えました。
    また、仕事中も頭を逆さまにして工具を扱う際に眼鏡がズレる等の理由でコンタクトと眼鏡の併用は避けたいです。

    近視も乱視も老眼もそれほど酷くは無いレベルですが、乱視は60°とのことでメニコンの乱視×遠近両用コンタクトは不適合でした。
    左右でスペックを変えるのは違和感が強く微妙でした。
    乱視を諦めるか、遠近両用を諦めるか、コンタクトはどのような選び方をするのが良いでしょうか?

    1. ご質問ありがとうございます。今使用しているメガネは乱視度数が入っていて、コンタクトは入っていないということでしょうか。乱視軸が60度ですと乱視用遠近両用は使えませんが、近視も乱視も老視もひどくはないということで、近くの細かいものを見るためにコンタクトが必要ということでしたら、近視の度数を下げた乱視用コンタクトが第1選択でしょう。その時、違和感が出ない程度に利き目の近視度数の下げ具合を弱めておくと、遠くもそこそこ見えるようにできる可能性があります。乱視が強くないのであれば、初めから遠近両用を試してみてもいいと思います。ピント合わせの機能は60才くらいまで徐々に弱くなっていきますので、この先何度か調整が必要になるとは思いますが、今の必要な見え方を探っていけばいいと思います。

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