手先の器用さの問題ではない20160730

数年前から老眼のせいで針に糸が通せなくなりました。そんな状態が何年か続き、不器用になったのかなと残念に思っていましたが、、、

面倒くさがらないで近用鏡をかけて糸を通すとあら不思議。一発で細い針穴に糸が通るではありませんか。視覚の重要性を身をもって実感いたしました。ヒトは情報の90%以上を視覚から得ているそうですから。その情報には運動調節のための情報が多く含まれています。つまり、距離感、立体感、平衡感覚、速度感、といった感覚を利用して運動の方向や動かす量などの微調整をしているわけです。もちろん物の輪郭をはっきりとらえる、すなわちピントがぴったり合うということが細かい作業では最重要ですね。

仕事柄、顕微鏡を使って、患者さんの目の上で異物を取り除くなどの作業することがあります。ピントが合っていればたやすいのですが、患者さんの顔がずれたり、顕微鏡がちょっとでも動いたりたりすると、もうできません。つまり器用さの問題ではないのです。

もし周りに不器用と思われるひとがいたら、正しい視力の矯正がされていないだけかもしれません。一度眼科で遠見、近見の視力検査を受けることを勧めてみてください。

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