一番有名な漢方製剤かもしれません。風邪のひき初めに使われますが、眼科領域の炎症にも使います。処方を見ると芍薬甘草湯が含まれていますね。麻黄に含まれるエフェドリンは強い薬理作用を持ちます。
効能;感冒、鼻かぜ、熱性疾患の初期、炎症性疾患(結膜炎、角膜炎、中耳炎、扁桃腺炎、乳腺炎、リンパ腺炎)、肩こり、上半身の神経痛、じんましん
処方;葛根4.0 麻黄3.0 大棗3.0 桂皮2.0 芍薬2.0 甘草2.0 生姜2.0
作用機序;プロスタグランジン抑制効果と条件によっては増強作用を発揮する。インターロイキンに対する作用を持つ。
副作用;不眠、発汗過多、頻脈、動機、全身脱力感、精神興奮、食欲不振、胃部不快感、排尿障害、過敏症、低カリウム血症など
注意;麻黄含有製剤、エフェドリン含有製剤などとの併用は慎重に。
証;中間証から実証に用いられる。
注:本投稿は漢方製剤を勉強するため、最低限抑えるべき項目を列挙しています。実際に投与する場合、服用する場合は、製品の添付文書、注意書きにしたがってください。
一般的に使われる便秘薬です。
効能;便秘症
処方;大黄4.0 甘草2.0
作用機序;大黄中のアントラキノン誘導体の作用による
副作用;甘草による、偽アルドステロン症、低カリウム血症など
注意;妊婦、産婦、授乳婦には投与しないことが望ましい。
証;いちじるしく体力の衰えているものには使えない。
注:本投稿は漢方製剤を勉強するため、最低限抑えるべき項目を列挙しています。実際に投与する場合、服用する場合は、製品の添付文書、注意書きにしたがってください。
日本薬局方収載の漢方製剤は24処方です。一つずつ勉強します。ツムラの添付文書と、漢方スクエアを参考にします。処方はなるべく薬局方に則ります。
芍薬甘草湯は、マラソンで足がつったときに使うなど、スポーツする人が使う機会が多いようです。筋弛緩作用があります。
効能;急激におこる筋肉のけいれんを伴う疼痛、筋肉、関節痛、胃痛、腹痛。
処方;芍薬6.0、甘草6.0
作用機序;ノルアドレナリン神経系活性化作用、プロスタグランジンを抑制する
副作用;主に甘草による、偽アルドステロン症、低カリウム血症
注意;高齢者には減量して投与
証;証に関係なく使用できる。
注:本投稿は漢方製剤を勉強するため、最低限抑えるべき項目を列挙しています。実際に投与する場合、服用する場合は、製品の添付文書、注意書きにしたがってください。
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