以前、レンズケアの間違いやすい点を書いたことがあります。

レンズケアの仕方、間違っていませんか?20150530

ここでコンタクトレンズのケアの目的を確認しておきます。一つ目は、汚れを落とす。二つ目は、消毒する,つまり細菌の数を問題が起こらないまでに減らす。

先日、驚くべき間違いをされていた方が、2人続いて来院しました。

お1人目は、水道水で洗浄していた方。ケア用品を買うのが面倒だったのか、お金を節約されていたのか、かなり長年コンタクトを使っていらっしゃるので、水道水ケア歴もそれなりに長そうです。今まで大きなトラブルがなかったのは運が良かったとしか言えません。

水道水でケアしてはいけない理由  ①水道水は無菌ではありません。さらに蛇口周りには普通に細菌が住んでいます。細菌のいる水をコンタクトレンズにつけると、レンズ表面に細菌がついてしまうことが考えられます。もちろん水道水には消毒効果はありません。レンズ使用中についた細菌も保存中に増えてしまいます。②水道水はレンズの形を保てません。保存用の液体は、体液と等張の液体(簡単に言うと涙と同じ濃度)です。水道水は、ほぼ真水で、濃度はかなり薄いものです。コンタクトレンズは水分を含みますが、等張液を含んだ状態で正しい形、つまり正しい度数になるように設計されていますからそれより薄い濃度だと、レンズによってはかなり変形するものがあります。つまり見え方と付け心地、フィッティングに影響が出るわけです。

お二人目は、生理食塩水で洗浄保存していた方。こすり洗いタイプの洗浄液にアレルギーがあり使えないとのことでした。

生理食塩水は等張液ですから水道水よりはだいぶましですし、ボトルに詰められた薬局で売っているものは無菌製剤だと思いますので、すすいだり、消毒した後のレンズを保存するには使えます。ですが、消毒効果はありません。使用後のコンタクトレンズには結膜の常在菌がついていますから、保存中にそれが増殖してしまいます。ではアレルギーのある方はどうしたらいいでしょう?過酸化水素タイプのケア用品を使いましょう。過酸化水素水はそのままでは大変刺激が強く目につけることはできませんが、中和が終わると水に変わりますので刺激はなく、ほぼアレルギーも起こしません。それでもアレルギーが出る方は、1日使い捨てタイプにするか、ハードコンタクトにするか、ということになりますが、過酸化水素がだめな方は、何をやってもだめな可能性もあり、コンタクトの使用をあきらめなければならないかもしれません。

ソフトレンズのケアは、消毒しなければならないことと、水道水は絶対使ってはいけないことを覚えておいてください。